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いくそす。~2.5次元で萌と賛美を叫ぶ~

聖書二次創作・キリスト教教派擬人化BL専門サークル「いくそす。」のHP。 腐ったクリスチャン略して腐リスチャンが、腐教(布教ではない)の為に日夜東奔西走するだけの簡単な活動をしています。ここでは主に擬人化BLを置きます。 療養のため各地にはかつき(骨林頭足人)が行ってくれてます。本のご感想はゲストブックか、巻末のメッセージのコードからお願いします。

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完売御礼
第8回Text-Revolutionにて、拙著「カリオテの男」が、予約・通販分を除き完売しました。ありがとうございます。

 「カリオテの男」の初稿は、私がまだ10代の時です。本になる10年近く前でした。

 私は幼いころから、ジャネット・ウィリアムズの仲間である祖母に、二世となるための教育を受ける傍ら、それに反発し、私を守ろうとする母の間で育ちました。
 母はキリスト教に関しては無知で、それが故に、明確に自身の「正しい」キリスト教に近い教会に通いました。それは多くのキリスト教の識者に「過激派」「異端一歩手前」と言われる様な教会です。
 彼らは、私に神に従うことの大切さを教える一方、神に逆らうこと、信じないことの恐ろしさや罪深さを徹底して教えました。通信教育の作文のテストに、「神様を信じているかどうかわからないことが、最近の悩みです」と書いたという笑い話は本当の事なのです。

 プロテスタントは、クリスマスをより重要視します。
 その故に、私は幼いころから、「死んでくださってありがとうございます」という祈りの文言に非常に戸惑っていました。命が生まれるという喜びを讃美歌で歌うのに、その喜びには常に、拷問死が付きまとうのです。
 そしてその拷問死は、イスカリオテのユダがいなければ成り立たなかったものであるのに、私たちはイエスが死んだことを喜ぶのに、イエスが死ぬ手伝いをしたユダを敵視し、呪う信仰を教えました。私は幼いころから、「神様の命令に従っても、地獄に行くのかもしれない」という恐怖の中にいました。

 後に母教会となるカトリック矢追教会に来たとき、私はポール神父に一番に「なぜホサンナと迎え入れたその日の内に、群衆は十字架につけろと言ったのか」「なぜ、ユダは地獄に落ちなければならなかったのか」などと様々な問いを投げかけました。ポール神父は、「人の弱さの成せる業」「カトリックは地獄に堕ちたという公式見解は一度も出していないが、教皇がキレて地獄に堕ちると脅したことはある」という答えを返しました。そしてたくさんの質問をフムフムと聞いた後、力強く「知らん!」と言いました。

 一見無責任に見えるこの答えに、私は非常に救われました。

 「聖書は神様からのラブレター」と教わると同時に、その御意志を完遂することが、進行なのだと教わってきた私にとって、聖書に知らないことが書いてあるのは恐怖でしたし、それを問うことも怖かったのです。そうすれば私は、神様について知らないことがあると告白することになるので、「神を本当に信じていない」と言われてしますからです。
 そしてポール神父はこうも言いました。「聖書に書いていないことは、好きに想像していい」「バチカンのローマ教皇の考えに即さなければならない決まりはない」と。

 つまり私は、聖書を読んでいて理不尽と感じたことは理不尽と言ってよいし、その救済策を小説として表現してもよいし、自分の信仰を他人に決められることもない、という、これは解放の言葉なのです。
 私はそれから、ずっと気になっていたイスカリオテのユダの話を書くことにしました。

 それが、「カリオテの男」の初稿です。
 私はこの頃、骨林(当時は「友人代理」と表記)と出合いました。

 骨林と私の関係は少し複雑なので省略しますが、骨林は同じく小説を書く者として、非常に「カリオテの男」を評価してくれ、謂われるがままに某サイトにアカウントを作り、そこで発表しました。

 しかしターゲット層が悪かったのか、「ガリラヤってなに?」「ヨルダン川ってなに?」というあまりにも他に説明のしようがない質問に辟易し、私はひっそりと聖書小説を書くことにしました。
 同人誌にしたときも、骨林ですら、売れるかどうかは大勝負でしたが、結果として「刺さった」方は深々と刺さり、ヘビーユーザーになってくださいました。毎回地道に売れていき、一年半で完売することが出来ました。

 ひとえに骨林の行動力と、祖母をはじめとした過激派からの英才教育、矢追カトリック教会での数多の学者との出会いの賜物です。

 これからも「スタイリッシュ罰当たり」の最先端を行くべく、研鑽と邁進を続けていく所存ですので、どうぞこれからも「いくそす。」と「骨林頭足人」をよろしくお願いいたします。

 尚、完売とはいいましたが、「カリオテの男」はまだ読めます。メロンブックスさんで電子書籍版を既に販売しておりますので、気になる方はこちらから購入願います。


 追伸、骨林へ。
 紙での本が欲しいと言われたら、対応しろよ。
メロンブックス「カリオテの男」

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